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すー日記別館: 読書記録 乱読の記録です。

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『氷』 ウラジーミル・ソローキン


『氷』
ウラジーミル・ソローキン/松下隆志・訳

2000年代初頭のロシア―酒とドラッグに溺れるモスクワ大学の学生ラーピン、売春で日銭を稼ぐ愛くるしいブロンド娘ニコラーエワ、極上のスーツを身につけた知的な中年男ボレンボイム。金髪碧眼の一味に捕らわれた彼らの胸に青い氷のハンマーが振り下ろされる。そして彼らは不思議な「真の名」を語りはじめる。戦争と虐殺と謀略の20世紀を舞台に、「原初の光」の再生を目指すカルト集団の物語―。現代ロシアのモンスターによる“氷三部作”! (Amazonの商品説明より)

「現代ロシアのポストモダン文学を代表する作家」であり「コンセプチュアルな実験性と過激な性や暴力の描写から、1990年代まではカルト的な作家と見なされていた」ソローキンの「ターニングポイントとなった画期的な作品」だそうです。(「」内、訳者あとがきより)。

この『氷』は、三部作のなかの時系列としては2番目にあたる物語であり、執筆順としては最初に発表された作品であるとのこと。(『氷』の発表後、その前日談である『ブロの道』と第3部『23000』が執筆されて「三部作になった」ということのようです)。

資料で読む必要があって図書館で借りたのですが、自分の興味の範囲では きっと選ぶことはなかったと思われる小説なので、ええと、読んでみてよかったです。おもしろかったですし、興味深かった。(…不思議な話でした!)


しかし、なぜ金髪碧眼なのかしら…

そして、「真の名」を持たないことが分かった人は どんどん死んじゃってたけど、遺体の始末はどうなっていたのかしら…

不思議。

表紙の絵にも惹かれます!


自分のためのメモ:「スペードじゃねえ。金髪(ルビ:ダイヤ)の連中だ」P164


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『カラフル』森 絵都


『カラフル』森 絵都

生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真(まこと)の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる……。老若男女に読み継がれる不朽の名作。 解説・阿川佐和子 (文庫裏の紹介)

図書館で借りたら、背表紙に「高学年100選」というシールが貼ってありました。うん、若い人たちに読んでみてもらいたいかも!  本好きの人たちは、勧められなくても いつかきっと出会って読むでしょうけど、そうじゃない人たちにも、読むきっかけになったらいいなと思います。

とっても いいお話でした。

すごく若い時って、いろいろアンバランスで自分を持て余して、周りと合うとは限らないし それに対処できるだけの処世術もまだなくて、よく分からないままに怒られたり浮いちゃったり、生きていかなきゃいけない世界(家庭とか学校とか)は狭くて、そこにいなきゃいけないのは人生のうちの ほんの数年だけど、まるで永遠のように長い。

「ホームステイ」みたいに考えることができたら楽になること、けっこう たくさんあるんじゃないかしら。と思いました。

どうでもいいけど、「天使」と「輪廻転生」が共存する世界観、日本っぽいですよね~ キリスト教と仏教が混ざってる! (ちなみに私は死んだら天国に行きたいので、輪廻転生は遠慮したいです。それか「消滅」でお願いしたい)。

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映像化されていることを、阿川佐和子さんの解説で知りました。アニメ版もあるんですね!
 

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『ボブという名のストリート・キャット』 ジェームズ・ボーエン

 

ボブという名のストリート・キャット
ボブがくれた世界 ぼくらの小さな冒険
ジェームズ・ボーエン(著)/服部 京子 (翻訳)

ロンドンでプロのミュージシャンを志したものの様々な困難に遭い路上生活者となった青年ジェームズ。人生に目的も目標も持てないままいつまでもヘロイン中毒から抜けだせずにいた。そんな彼の前に突然現れた、一匹の野良猫ボブ。ホームレスの青年と野良猫の友情物語。 (Amazonの商品説明より)

…と、その続編です。

この夏、公開される映画ボブという名の猫 幸せのハイタッチの原作本。だいぶ前に読んでいたのですが感想を書いていなかったので…

映画に出演しているネコさん、本物のボブさんなんですよね。(ジェームズさん役は俳優さん)。今回の映画の絡みで、飼い主であり本の筆者、ジェームズさんと一緒に来日していました。(実はサイン会に申し込んでいたんですが、急な仕事が入ってキャンセルせざるを得ず… うぅぅ行きたかったemoji ボブさんにハイタッチしてもらいたかった!)

ヘロインの更生プログラムで「メタドン」という合成麻薬を使うこと、この本を読むまで知らなかったのでビックリしました。(薬局で処方されるそうです)。そのメタドンはヘロインよりも中毒性が高く、次のステップに進むのが大変というのには、さらにビックリ。(メタドンの次に もう一段階、別の薬に進み、それをやめられたら完全に「クリア」になるようです)。

ビッグイシュー」という雑誌のことも、存在は知っていましたが詳細には暗かったので勉強になりました。

emoji「ビッグイシュー」:日本版のホームページコチラ→ ★コチラ★
ホームレスの自立を支援する事業で、販売者は全員ホームレス。発行元から「ビッグイシュー」を仕入れ、それを販売して利益を確保。そのお金で次の「ビッグイシュー」を仕入れ… を繰り返すことで収入と利益を増やし、路上生活からの脱出を狙うそうです。販売する雑誌の最初の数冊だけは、販売元から無料でもらえるとのこと。(詳しくは ★こちらのページ★ に!)

ボブの特集号も出ました~ (★コチラ★)


ゲット♪

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『真夏の方程式』東野圭吾



真夏の方程式』東野圭吾

夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。一方、仕事で訪れた湯川も、その宿に宿泊することになった。翌朝、もう1人の宿泊客が死体で見つかった。その客は元刑事で、かつて玻璃ヶ浦に縁のある男を逮捕したことがあったという。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とはーー。(文庫裏の紹介文)

適当に選んだら、『ガリレオ』の湯川さんシリーズでした☆

夏休みを海で過ごすことになった小学生の恭平、
旅館を経営する伯母・川端節子と夫の重治。
その娘で、年の離れた恭平のいとこ、成美。
成美と共に海を守る活動をする沢村。
成美の同級生で地元の警察に勤める西口。

少年の、ひと夏の物語、でしょうか。
(この少年、また登場してほしいですね~)。

ネタバレかもですが、海底資源のために海を掘り返すこと、が
問題なのかと思ったら、全然 違いました

ペットボトルロケットのアイデアがすごいemoji


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『へそまがり昔話』ロアルド・ダール



へそまがり昔話
ロアルド・ダール/灰島かり 訳

ロアルド・ダールによる、新バージョンemoji のおとぎ話。

シンデレラ
ジャックと豆の木
白雪姫と七人のこびと
三びきのクマ
赤ずきんちゃんとオオカミ
三びきのコブタ

…の6話です。

ええと、子供向けの体裁になっていますが、
内容が まったく子供向けじゃないと思うんですが…emoji

ロアルド・ダールって、言葉遊び満載なんですよね。
本作も、原語は韻をふみまくり。

翻訳なさった灰島かりさん(とても有名な児童文学翻訳者さん!)の
あとがきが とても面白かったです^^

「ダールの楽しい英語を、私は日本語の得意技を使って翻訳しました。
言葉のダンスの達人ダールさんとペアでダンスを踊らせてもらったような
もので、とても光栄で、楽しい仕事でした(ウソです。ほんとは、
く、く、苦しかったです)。」だそうです。

お察し申し上げます! (笑)

この翻訳の、あっちで合わせたり こっちで合わせたり、
面白い言葉を入れたり擬音語を入れたりの技、すっごい!! と思いましたemoji


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原音の韻の処理については、柴田元幸さん訳、
エドワード・ゴーリーの『うろんな客』も面白いです!!
こちらは五七調+全ページに四字熟語 ぶっこみ!



ダールと言えば…

  

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『ブルースカイ』桜庭一樹



ブルースカイ』桜庭一樹

1627年、魔女狩りの嵐が吹き荒れるドイツ・レンスで10歳の少女マリーは、「アンチ・キリスト」と遭遇する。2022年、近未来のシンガポールで、青年のディッキーは、かつて絶滅したはずの「少女」という生物と出会う。そして、2007年、鹿児島。私は、青い空の下にいた―。三つの空を見た、ある少女にまつわる物語。 (文庫裏の紹介)

「少女」とは何か、を第2テーマに、
1人の少女と3つの世界を描く、ええと、SFファンタジーでしょうか。

ドイツ編、シンガポール編が かなり好きでした!

「少女」の名前が「ブルースカイ」に“翻訳”されるというのが
個人的に非常に面白かったです。ザ・機械翻訳!


桜庭一樹さん、『私の男』しか読んでいないんですが、
ほかも読んでみようかなー。(作風の違いにビックリでした!!)


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『22年目の告白-私が殺人犯です-』 浜口倫太郎



22年目の告白-私が殺人犯です-
浜口倫太郎


編集者・川北未南子の前に突如現れた美青年・曾根崎雅人。彼から預かった原稿は、時効となった連続殺人事件の犯行を告白したものだった。その残忍な犯行記録『私が殺人犯です』はたちまちベストセラーとなり、曾根崎は熱狂を煽るかのように世間を挑発し続ける。社会の禁忌(タブー)に挑む小説版『22年目の告白』。 (文庫裏の紹介)


読み終わってから気づいたんですが、これは「映画の原作」ではなく、
「映画の小説版」、つまりノベライズなんですね。

ごめんなさい、私は、この本、ダメでした…

映画は面白そうかな、と思うんですが。
(って、結末 知っちゃってますがemoji) 藤原竜也だし! ←?


何がダメって、主人公・編集者の女の子がバカすぎる。
危機管理能力もマネージメント能力もゼロ。行動も謎。
必要なことを言わず、不必要なことを言う。人の気持ちが分からない。

(映画は、この編集者が登場しないみたいですね。
彼女は主人公じゃなく、狂言回しとしての登場だったのかしら)。

文章に魅力がない。
まあ、これは単純に好みの問題なので自分のメモとして。
軽くて読みやすいのは確かですが、何というか、ツルツルすべる印象。

登場人物たちも上っ面。
すんごい魅力ある人物、が、「魅力がある」「引きつけられる」としか
描かれていないので、何がいいのか、全然分からない。

テレビ出演のシーンが、やけに生き生きと
詳しく描かれているなあと思ったら、
筆者は放送作家さんみたいですね。なるほどー。


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『ジャンプ 』佐藤正午



『ジャンプ 』佐藤正午

つきあって半年になるガールフレンドが、泥酔した自分のためにコンビニへリンゴを買いにいったまま、翌日もその次の日も戻ってこなかった。主人公の会社員三谷は、彼女の姉と協力しながら、消えた恋人の行方を追う。彼女は事件に巻き込まれたのか、「失踪」したのか? (Amazonの商品説明より)

月の満ち欠け』で今年の直木賞(2017年/第157回)を受賞した佐藤正午さんの、初期作品。

実は2013年に一度 読んでいて、その時は「うーん、微妙」という感想だったんですよねemoji でも何となく再読したくなり、読んでみました。

内容を ほとんど覚えていなくて、ほぼ「初めて読む」くらいの感覚で読んでいたんですが、うん、なかなか面白かったです! (2013年ころの私は、この小説を必要としていなかったんでしょうねー。同じ人間なのに、不思議emoji)

リンゴ、失踪(or行方不明)、ガールフレンドの姉。
新宿、女の子、アブジンスキー(アースクエイク)。

不思議な話と言うか、まあ、あり得ないよねぇという感じなんですが、
私は主人公の男性に同情しちゃいますねー。
だって、出張、行かざるをえなくないですか?
大人同士だし。と、私も、あの時点では思いそう。

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ちなみに私は佐藤正午さんの「」が大好き。初めて読んだ時は衝撃的でした~emoji これも、読み直したら感想が違うかもしれないですね。読んでみようかな。

 

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『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!―鳥取環境大学の森の人間動物行動学』小林 朋道


先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!―鳥取環境大学の森の人間動物行動学』小林 朋道

自然に囲まれた小さな大学で起きる動物たちと人間をめぐる珍事件を人間動物行動学の視点で描く、ほのぼのどたばた騒動記。あなたの“脳のクセ”もわかります。本日も、鳥取環境大学は動物事件でにぎやかなり! (Amazonの商品説明)

著者は鳥取環境大学の教授で、専門は動物行動学、人間比較行動学。

大学で飼っていたり大学の周囲にいたり大学に紛れ込んできたり持ち込まれたりした動物たちのエピソードと、関わる自分や学生たちのことが、ユーモアを交えて紹介されています。

動物の行動のアレコレだけでなく、人間の行動学と絡めて書かれているのがとても面白かったです!

【目次】
はじめに
「巨大コウモリが廊下を飛んでいます!」
   人の“脳のクセ”とコウモリ事件
ヘビが逃げた! ハムスターも逃げた!
   人口空間の中の生態系のお話
イモリを採取していてヤツメウナギを捕獲したTくん
   自然が発する信号に無意識に反応する脳
大学林で母アナグマに襲われた?話
   神話と伝承をつくり出す“脳のクセ”
無人島に一人ぼっちで暮らす野性の雌ジカ
   私はツコとよび、Kくんはメリーとよんだ
ヒミズを食べたヘビが、体に穴をあけて死んでいたのはなぜか
   因果関係を把握したいという欲求
化石に棲むアリ
   机の上の生態系小宇宙にひかれるわけ
動物を“仲間”と感じる瞬間
   擬人化という認知様式
カキの種をまくタヌキの話
   植物を遺伝的劣化から救う動物たち
飛べないハト、ホバのこと
   ドバトの流儀で人と心通わすハト
鳥取環境大学ヤギ部物語

以上。

…ヤギ部(笑)


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シリーズ、いっぱい出てます!
  
  
   

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『陰の季節』横山秀夫


陰の季節』横山秀夫

警察一家の要となる人事担当の二渡(ふたわたり)真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。解説・北上次郎 (文庫裏の解説)

天下りなどの人事問題に真っ正面から取り組んで、選考委員の激賞を浴びた松本清張賞受賞作ほかテレビドラマ化されたD県警シリーズ (Amazonの商品説明より)

短編集です。

解説にもあるのですが、本作は、警察小説でありながら捜査畑の刑事が登場しません。主人公たちは、県警本部、警務部の人々。警務課、監察課、秘書課など。起こる「事件」は、警察内部のさまざまなこと。不祥事、タレコミ、内部処理。

スパイ小説みたいで面白かったです!

しかし、警察官というものの多くが、昇進のために「さしさわりなく」とか、周囲を蹴り落とすことばかり考えているとしたら悲しいですねぇ。


【自分のためのメモ】

「陰の季節」:“人事部屋”二渡の定期人事異動 名簿作成。人事パズル。
       3年前、刑事部長を最後に勇退し、警務課で用意した天下り先に
       収まった大物OBが、そのポストの任期が切れるのに居座ると言いだす…
「地の声」:監察官・新藤。「Q警察署 生活安全化の曽根和男がパブのママとできている」。
      警察内部にいると思われる密告者を探るため、新藤は機動隊時代の部下、
      柳を間諜として使うことを思いつく。
「黒い線」:D県警警務課、府警担当係長の七尾友子は、機動鑑識班の平野瑞穂巡査が
      無断欠勤しているとの連絡を受ける。平野は、犯人そっくりな「似顔絵」が
      犯人逮捕に結びつくという大手柄を立てたばかりだった。
「鞄」:警務部秘書課、課長補佐、柘植正樹。定例県議会を前に、一般質問における
    県議員からの質問に、県警本部長がとどこおりなく答えられるよう準備を行う。
   

警察OBの天下り先って、任期があるんですねー。(そして、何年かごとに新たな「天下り」がやってきて前の人は押し出される。合理的)。

議員が行う質問の原稿を、警察側の人間が書いたりするんですね!(ライターをやってる友人によると、外部のライターが書くこともあるようです。そうなんだ!!! 議員秘書とかが準備するんだと思ってましたemoji


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↓これがデビュー作になるみたいですね☆

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