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すー日記別館: 読書記録 乱読の記録です。

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『ぼぎわんが、来る』澤村伊智


『ぼぎわんが、来る』澤村伊智

幸せな新婚生活を送る田原秀樹のもとにやってきた、とある来訪者。そこから秀樹の周辺で様々な怪異―後輩の不審死、不気味な電話―が起こる。愛する家族を守るため秀樹は比嘉真琴という霊能力者を頼るが!? (商品説明より)

映画「が、来る」の原作。

映画館で「が、来る」の予告を何度も観て興味を持ったのですが、映像は怖そうなので原作を読んでみました。

冒頭が、ものすごく怖い!!!!!
全体的には、不可解な存在への恐怖も さることながら、人間が怖かったです。ゾゾゾ…。

そして「ぼぎわん」の語源は「ブギーマン」なんだ!? ←(ネタバレかもしれないので色を薄くしました)。へぇぇぇぇぇ。

章ごとに語り手が変わり、情報を補う構造。こういう構造、大好きなので堪能しました。また、映画のキャストを当てはめながら読んだのですが、ものすごくピッタリに感じ、とてもよかったです。

比嘉姉妹シリーズ第2弾もあるようなので、読んでみようと思います!

なお、本作は第22回日本ホラー小説大賞の大賞受賞作。過去の受賞作には『パラサイト・イブ』『ぼっけえ、きょうてえ』などがあるようです。おぉー。




  

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『可愛いままで年収1000万円』 宮本佳実


『可愛いままで年収1000万円』 宮本佳実

ゆるふわキャリアで仕事もプライベートも上手くいく。
好きなときに、好きなことを、好きなだけ!
いま、大人気のワークライフスタイリストが、週休5日、実働10時間で、年収1000万円を稼ぐ、仕事とお金の法則を大公開! (Amazonの商品説明より)


どんな感じかなーと思って読んでみました☆

名古屋在住の「ワークライフスタイリスト」さん。
ショップ販売員→OL→結婚→離婚→司会業→ショッピングアドバイザー→セミナー等開催… という感じみたいです。

稼ぐためのセミナーで最も稼げるのはセミナー開催者、というのは よく言われることですが、彼女の場合も、そういうことなのではないかと思います。それも、割と理想的な形で。(理想の姿を見せ、夢を見せる+ノウハウも伝えて、受講者は満足。規模が大きくなればハッピーな人が増え本人の収入も増えるというウィンウィンな状況なのではないかと。想像ですが)。

希望年収を設定し、それを得るためには どうすればいいか? というシンプルで現実的な考え方は全く「ゆるふわ」じゃなく、「なるほどねー」と思いました。(「自分の時間」の値付け/時間は有限なのでサービスをモノにして販売する/目標金額に応じてサービス形態や規模を変えていく、など)。

あと、とにかくポジティブなのが良いと思いました。一歩を踏み出さなきゃ何も始まらない! という考え方、好きなので。いい意味での見切り発車というか。

一人で ちまちま作業する仕事なので、たまに こういうのを読むと世界が違って楽しいですemoji


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『東京喰種』石田スイ

 

『東京喰種』石田スイ ①~⑭
(トーキョーグールー)

“東京”には、或るひとつの「絶望」が潜む…。群衆に紛れ、人間を狩り、その死肉を喰す怪人、人はそれを「喰種(グール)」と呼ぶ。青年が怪人に邂逅したとき、数奇な運命が廻り始める──!
(単行本裏の紹介)

友人から全巻 借りまして、やっと読めました。
面白かったです!!

グールになってしまった少年の苦悩、の話かと思ったら、最後のほうは「グールたち vs グール捜査官」の大バトル。いやあ、大変な世界ですね…

その世界の住人じゃなくてヨカッタ。
夜が怖すぎるわ。

と言いつつ、登場人物、特にグールー側の皆さんが とっても魅力的でした。皆、どんどん いい味が出てきて、どんどん好きになっちゃう感じ。特に、最後に活躍の、「魔猿」古間さん、「黒狗」カヤさん、カッコいい! (ジェイソンはヒドすぎですけど…) ←比べてもしかたないですが、誉田哲也作品の残酷さと張ると思う。想像するのをやめないと読めないデス。

「:re」も読み始めています。
こちらは、すこし後の、捜査組織側がメインみたい。

しかし、この「喰種」という存在、象徴的な存在というか、考えさせられます。人間も、ほかの生物を殺して食べてますもんね。牛とかブタとか。「姿かたち」が違う動物である、というだけ。「大食い」リゼちゃんとか、飽食/フードロス問題に思いを馳せてしまいます…

一方、人間と「喰種」は子を成すことが かなり難しいようなので、(その先の世代については未知数?)、やはり「種」が違うという認識なのでしょうかね。




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『優しいおとな』桐野夏生


『優しいおとな』桐野夏生

福祉システムが破綻した日本。スラム化したかつての繁華街“シブヤ”の野宿者・イオンは、闇を根城にする若者たちと出会い、アンダーグラウンドに足を踏み入れる。NGO「ストリートチルドレンを助ける会」、女性ホームレス集団「マムズ」…彼の「優しいおとな」はどこにいるのか。桐野夏生が描く、希望なき世界のその先とは。 (文庫裏の紹介)

地下鉄が完全自動運転になり、渋谷の駅前からハチ公がいなくなった時代… たぶん近未来? の「渋谷」で生きる、ホームレス少年イオンの物語。助け合う集団から距離を置いて一人で生き、難しい漢字は読めないけれどマンガを愛し、昔、知っていた年上の少年との再会に焦がれる少年。

「おとなは三種類だ。優しいか、優しくないか、どっちつかずか。優しいおとなは滅多にいない。やさしくないおとなからは、すぐ逃げろ。でも一番僕たちを苦しめるのは、どっちつかずのやつらだ。しかも、そいつらは数が多い。絶対に信用するな」(本文より)

渋谷の「地上」を捨ててアンダーグラウンドに入り、そして… という冒険譚的な流れもあり、ぐいぐい引き込まれました。

主人公イオンの過去が最後のほうで分かるんですが、その真相にもビックリ。

舞台は近未来の「渋谷」ですが、「今」と重なる部分もたくさんあるんじゃないかと思います。(人との関わりの、いろいろ壊れている感じとか…)

解説(雨宮処凛さん)によると、日本の若年ホームレスは児童養護施設出身者が多いんだそうです。そこを出たとたんに、むき出しで社会に放り出される。

本作では、「児セン(児童保護センター)」のヒドさの描写が登場しています。(今の、養護老人ホームの虐待のニュースなんかを考えると、ぜんぜん ありえる気がして恐ろしい)。

有川浩『明日の子供たち』と合わせて、若い人たちに読んでもらいたいかも。





↓ストリートチルドレンで、これも思い出しました…

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『約束の冬』宮本輝

 
『約束の冬』宮本輝

(上) 十年前、留美子は見知らぬ少年から手紙を渡される。「十年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです」。いったいなぜこんな身勝手なことを?東京、軽井沢、総社、北海道……。さまざまな出会いと別れ、運命の転変の中で、はたして約束は果たされるのか?

(下) 壊されたパテックの懐中時計の持ち主を探す桂二郎の前に、妖艶な中国女性が現われる。そしてもう一人、桂二郎を訪ねてきた若い女性は、昔別れた恋人の娘だった。一方、留美子は謎の手紙の主について、次第に手がかりを得ていく―。人は何を拠り所にして生きていくのかを問う、宮本文学の新しい傑作。

(文庫裏の紹介)



何人かの人たちの、人生の一時期、の物語。

あとがきに、「日本という国の民度がひどく低下していると感じる幾つかの具体的な事例に遭遇することがあ」り、そこで この小説には「このような人が自分の近くにいてくれればと思える人物だけをばらまい」た、とありました。(「」内、引用です)。

ああ、なんか分かる気がします。

古きよき日本の、理想的な「おとな」や「おとな予備軍の若者」が散りばめられている感じ。精神的にも経済的にも余裕があって、ものを知っていて、周囲に優しいおとな。今はお金があるとは言えない若者も、理想のために頑張ったり、高望みしない部分で楽しく生きている。心がすこやかな人たち。

圭一郎の「理想おじさま」感、まるでおとぎ話のよう! (映画『マイ・インターン』でデニーロが演じている“シニア・インターン”も、「理想のおじさま」だなあと思います)。

女性たちも、(この作者では いつもそう感じますが)、男性の理想形?と思うような、美人で芯が強く、でも女性らしくて思慮深い人たちばかり。

(ちょっとダメ、な人や謎の人物も登場しますが!)


宮本輝さんの文章、好きなので、上下巻、長く楽しめて嬉しかったですemoji






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『佐保姫伝説』


『佐保姫伝説』阿刀田高

数年ぶりに神社の境内で出くわした古い親友は、塗りつぶした絵馬に何を託して去ったのか「初詣で」。子供の頃に見て魂が震えた桜景色。おぼろげな記憶をたよりに初老の男はもう一度同じ場所へと向かう「佐保姫伝説」。歳を重ねた大人たちの、いつもの日常の裂けめから静かに覗く夢幻。名手が描く芳醇なる短篇集。解説・鴨下信一
(文庫裏の紹介)

男性小説家の描く女性って、「男性の理想」っぽいなぁと思うことがありますが、本作に登場する女性たち・彼女たちとの関係、まさにそんな感じでした。

昭和の「大人の男」の、理想や幻想の女性像と、淡い恋。もっと言ってしまえば、妄想。どこにもたどり着かないが故に、美しい思い出で終われる、人生の断片。

阿刀田高さん、久しぶりに読みました!

(残念ながら、この短編集に関しては、ちょっと今の気持ちに合わず、読了せず)。



 

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『バック・ステージ』芦沢 央


『バック・ステージ』芦沢 央

新入社員の松尾はある晩会社で、先輩の康子がパワハラ上司の不正の証拠を探す場面に遭遇するが、なぜかそのまま片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。その周辺で4つの事件が同時多発的に起き、勘違いとトラブルが次々発生する。バラバラだった事件のピースは、松尾と康子のおかしな行動によって繋がっていき…。(Amazonの商品説明より)

『罪の余白』が面白かったので、こちらも読んでみました。

図書館の棚にあったものから勘で選んだので、内容もあらすじも全く知らない状態での読書でしたが、大変 面白かったです。一気読みしました。群像劇とか連作短編集とか好きですし!

序幕
第一幕 息子の親友
第二幕 始まるまで、あと五分
第三幕 舞台裏の覚悟
第四幕 千賀雅子にはかなわない
終幕

序幕と終幕は、社会人1年目の松尾と康子さん、次長の澤口と部下の玉ノ井愛美の話。(序章を読んでお仕事小説かと思ったら、挟まれている第1~4幕は、会社 関係ありませんでしたemoji)

「息子の親友」:小学生兄弟と母の思い。あるいは思い込み。
「始まるまで、あと五分」:ファンタジー小説好きの奥田と、美女「伊藤」。
「舞台裏の覚悟」:演出家・嶋田ソウの舞台初日と脅迫状。
「千賀雅子にはかなわない」:嶋田ソウの舞台に出る老女優とゲネプロの録画。

図書館や、劇場の周辺で すれちがう。

ちょっと強引に思える展開もありましたが、(特に通帳とカバン)、まあ、そのあたりはね、という感じで。

何より、(ネタバレなので、キモチだけ、文字色薄くします→)、勧善懲悪で終わるのが良いです♪ スッキリしました!

ランドセルの色に、自然に黒を選べるタイプの「変わった人」をうらやむ、という感覚、いい表現だな~ と思いました。「人と違うと思われたいし、人からどう思われるか気にしない人だと思われたい」という康子さん。自意識との葛藤、折り合い。共感!


次は何を読もうかな!

別の作家の本を何冊か、図書館から借りてあるので、それが終わったら また読んでみようと思います^^

 

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『罪の余白』芦沢 央


『罪の余白』芦沢 央

どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまう―。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。「全然悩んでいるようには見えなかった」。クラスメートからの手紙を受け取った安藤の心に、娘が死を選んだ本当の理由を知りたい、という思いが強く芽生える。安藤の家を弔問に訪れた少女、娘の日記を探す安藤。二人が出遭った時、悪魔の心が蠢き出す…。女子高生達の罪深い遊戯、娘を思う父の暴走する心を、サスペンスフルに描く!
(Amazonの商品説明)

書店で平積みの文庫本を見かけ、帯のコピーに惹かれて読んでみました。

すっごい面白かったです!

あとで知ったんですが、これがデビュー作なんですね。
巻末に選者のことばもついていて興味深かったです。

アイドル並みの美少女・咲。
自信のない地味タイプ、咲だけが頼りの真帆。
2人を「りっちゃん」「まぽりん」と呼ぶ、加奈。

父親の安藤。
自身、アスペルガー症候群を疑うが、脳機能検査は陰性、の早苗。

最後に部屋に入ってくる人のくだりは、ただ場(小説としての)を盛り上げるためだけ??? というのが、気になると言えば気になるところでしょうか。

「ベタ」という闘魚がでてきて、興味深かったです。

あと、加奈のモノローグに「違うのに」という言葉があったのは、「自殺じゃない」という意味ですよね。いじめは存在した。(ですよね?!)



↓魚が出てくる小説で思い出すのは…

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『母性』湊 かなえ


『母性』湊 かなえ

女子高生が自宅の庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が入り混じり、浮かび上がる真相。これ(・・)は事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。

さすが、イヤミスの女王!
いや~な気持ちになる描写、てんこ盛りでした!

愛されて育っても、こんな風になっちゃう人っているんですね…。(いるのか!? とも思いますが、実際、いそうでオソロシイ)。

この「母親」のほう、読んでいて「アダルトチルドレン」という言葉が浮かびました。でもアダルトチルドレンというのは「親がアルコール依存」「不適切な養育を受けた」という定義があるみたいですね。彼女は そうではないので、単に「精神的に未熟」な人なのかな。

っていうか、「自分がない人」でしょうか。「お母さん」が判断のすべてで、自分はいつまでも「娘」。自分の考えや意見がなくて、すべて「お母さん」が基準。

娘ちゃんがかわいそう…

父親も、なぜ同居なんかする!? 生活が苦しくても別居のほうが絶対に楽でしょうにと、私なんかは思ってしまうのですが。束縛から逃れられないって、そういうことなのでしょうか。

そして、最後に分かる父親の「行動」に、「こいつも… 似たもの夫婦…」と思ってしまいましたemoji

解説、間室道子さんの「信用できない語り手」という視点がおもしろかったです! (代官山 蔦屋書店、文学担当さんとのこと。へぇぇ~)。

「「信用できない語り手もの」が持つ不安定さは、彼らではなく、読み手である私たちの常識や正気、弱さ、愛を確認するためのものなのだから。」(解説より)。

…なるほど!!

  

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『花散らしの雨』高田 郁


『花散らしの雨 みをつくし料理帖』高田郁

元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる家」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の創作したはずの料理と全く同じものが「つる家」よりも先に供されているという。はじめは偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審な行動を目撃してしまい―――。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第二弾!
(文庫裏の紹介)

「みをつくし料理帖」シリーズの第2巻!

【収録】
俎箸(まないたばし)から ーほろにが蕗ご飯
花散らしの雨 ーこぼれ梅
一粒符 ーなめらか葛饅頭
銀菊 ー忍び瓜

【自分のためのメモ】
①雪の下の精進揚げ、三つ葉尽くし、下足番の「ふき」。
②白味醂と、あさひ太夫。扇屋、又次。
③太一のおたふく、おりょうさん登場。
④タコと胡瓜、ナス、白瓜。伊勢屋の「美緒」さん。

このシリーズは料理が本当に美味しそうです。
三つ葉尽し、食べてみたい!

「こぼれ梅」も、とっても食してみたいです。
味醂を作った時の搾り粕なんだとか。私、酒粕が大好きなので、これも好きそう♡

キュウリの小口切りのこと(切り口が葵のご紋に似ているから江戸のお侍には御法度)は、知っていました。なぜならパタリロに出てきたから!

店の場所が変わり、見守る人として戯作者・清右衛門が登場。
小松原への恋心の行方も気になるー。

↓シリーズ①はコレ


↓次はコレ!





「闇の料理人」にキュウリの話^^v


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