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すー日記別館: 読書記録 乱読の記録です。

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『舟を編む』三浦しをん


舟を編む』三浦 しをん

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを謳いあげる三浦しをんの最新長編小説。(Amazonの商品説明)

辞書への情熱と、関わる皆の思い。言葉への拘り。

やっと読みましたが、評判どおり とってもいいお話でした!

まじめ(馬締)さん、タケおばあさん、香具矢さんと『梅の実』。
ベテラン編集者の荒木、松木先生。佐々木さん。
お調子者の西岡、岸辺みどり。製紙会社の宮本。

「料理の感想に、複雑な言葉は必要ありません。『おいしい』の一言や、召し上がった時の表情だけで、私たち板前は報われたと感じるのです。でも、修行のためには言葉が必要です」

「記憶とは言葉なのだそうです。香りや味や音をきっかけに、古い記憶が呼び起こされることがありますが、それはすなわち、曖昧なまま眠っていたものを言語化するということです」

(2つの太字部分、本文より引用)


彼らの言葉への敬意・こだわりは、翻訳という、言葉を扱う者として、見習わなければならないというか、思いを共有できなくてはいけないなぁと思いました。

「へ」の使い方について読者から質問の電話が来る、というくだりがあるんですが、そういう、用法の確認や似たような言葉の違いを意識しておく必要、翻訳者にもありますよね。(実際、そういうところを、制作さんや配給さんから突っ込まれたり質問されたりしますし。←自分なりにでも、回答できなきゃいけないデス)。

私が読んだのは文庫ではなく単行本だったので、『大渡海』を意識した、紺に銀色の文字のデザイン。アマゾンからのリンクの写真は「本屋大賞1位!」の帯で隠れてしまっていますが、下の方には波のデザインも入っていてステキです。(文庫のデザインも可愛らしいですが!)

あ、ちなみに、本文に出てきますが、「拘り(こだわり)」は本来悪い意味。そうなんですね!
良い方向の意味に捉えている人が多い気がするので そのうち辞書も変わるかも!? という気がしますが、現用の「正しい意味」は、こんな感じ → デジタル大辞泉★  要注意ですねemoji

(本作、初出は雑誌「CLASSY」の連載だったようです)。


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私も読みましたー!
とてもおもしろかったです。
最初、主人公の名前が「まじめ」というのを読んで「んー…(ニガテかも)」って思ったけど、そのあとどんどん引き込まれていき、最後は感動しましたね。
読み終わったすぐの感想は、モノを作るって素晴らしいなーってことでした。前の会社で、初めて手掛けた本が完成したときはすっごくうれしかったことを思い出したの。すーさんも一つの作品を仕上げたとき達成感って前職では味わえなかったものじゃないでしょうか?
ちなみに、姉が国立国語研究所で働いていて、聞いたのですが、やはり「この日本語は正しいですか」って質問が毎日のようにあるそうです。
にし 2015/12/02(Wed)12:58:09 編集
無題
コメントありがとう!
このブログにいただいた、初めてのコメントよ♪

この本、おもしろかったよね! ホント、どんどん引き込まれる感じだった。三浦しをんさんの小説は、軽めで読みやすく、面白いという印象だな。(あと映画化が多い!?) ほかも読んでみようっと。

達成感… 今の仕事は「作ること」ではなく「形を変えること」だから、ちょっと違うかも!? 終わったあとは、むしろ、ミスがないかというドキドキが…^^; にしは本を作っていたのか!この本に、とても近い場所ね。達成感が味わえるお仕事、ちょっと羨ましいわ。そして、お姉様、国立国語研究所で働いていらっしゃるの!? 国語のプロね。すごいわ!!
すー → にしちゃん 2015/12/02(Wed)19:35:34 編集