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すー日記別館: 読書記録 乱読の記録です。

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『ひりつく夜の音』小野寺 史宜


ひりつく夜の音』小野寺 史宜

大人の男は、なかなか泣かない。では、なぜ下田保幸(47) は、ひとりで涙を流しているのか? 元、いや現役のクラリネット奏者、年収はパート並だが狭小住宅所有。スーパーの安売りと朝食海賊が数少ない楽しみで、一心同体だったはずのクラリネットに触ることはほとんどない。でも――。その夜の警察からの電話が彼の記憶を揺さぶる。もしかして――。すべてをあきらめていた男が、もう一度人生を取り戻すまで。その一年間の全記録。 (Amazonの商品説明)


↑なるほど、そういう話だったのか(笑)

タイトルから、ミステリーだと思って読み始めたら全然違いましたemoji でも、とても好きな話でした。こういう小説、こういう文体、大好きです。

日常のこだわりを語る部分、ちょっと村上春樹さんぽかったり。(作家の文章に対して、ほかの作家の名前を挙げて説明するのは失礼でしょうか… スミマセン)。

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↓私なりの あらすじ。

クラリネット吹きの下田。
昔はディキシーランド・ジャズのグループに所属しそれなりに活躍していたが、今はカルチャースクールの講師で日々をつなぐ。この年でこの生活は情けないような気もしつつ、代わり映えのしない日常は穏やかで、ささやかな楽しみも見いだせている。そんなある晩、警察から電話がかかってくる。ある青年が、引受人に下田を指定しているという。青年の名前には心当たりがあった…。そこから引き出される記憶たち、つながる今。かつての情熱と音楽。そして何かが動き出す。

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印象的だった言葉。

「わずか一歩で、客席とステージの境界を踏み越える。わずか一歩だが、多くの人々が超えられずに終わる境界だ。努力だけでは越えられない。僕はどうにか越えられた。音矢もだ。もしかすると音矢は、軽々越えたのかもしれないが。」P196

「そんなふうにして、少しだが、動いた。動けば、広がっていくものだ」P230

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「自分にとって大事なたった1つのもの、それだけは守れ」というような言葉が何度か出て来るのですが、自分にとって、「それだけは譲れない大事なもの」って何だろう? と思いました。何だろう…。


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