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『悪しき種子』ダニエル・チエリ


悪しき種子(たね)
ダニエル・チエリ著 (Danielle Thiéry)/香川 由利子・訳

「あなたは僕のお母さんだ」突然目の前に現れた青年はこう囁いた。孤独な中年女性マドレーヌはとまどいを感じながらも、彼に強く惹かれていく。一方、街では老女連続殺人事件が発生。遺体の周りには蝋燭と十字架と花束が…。少年犯罪の現状をつぶさに見てきた著者が、人間の狂気と、イノセントで破滅的な愛を描いた異色作。(Amazonの商品説明より)

“無邪気な”目をしたその青年が、会う人すべての人生を狂わせる。
(文春文庫の帯)

作者のダニエル・チエリさんは警察官、“フランス初の女性刑事のひとりであり、初めて警視長にまで昇りつめた女性”だそうです。(訳者あとがきより)。

また、タイトル「悪しき種子(Mauvaise Graine)」には「将来が危ぶまれる子供」という意味があり、筆者チェリは“大学時代、問題を抱える子供たちを専門とする教育者を目指して勉強”、警察官となってからも“少年非行取締班に所属し”“さまざまに挫折した子供たちと出会っている”とのこと。(訳者あとがきより。“”内、引用です)。

アラブ系への差別感情、というような、現在までつながるフランス社会の闇もちらりと登場しており興味深かったです。(本作の本国での出版は1995年みたいです。日本では1999年発行)。あ、主人公は白人の“美しい青年”ですが。(だから逆に疑われなかったりする)。

タイトルから、B.M.ギルの悪い種子が芽ばえる時を思い出しましたが、そちらの主人公は女の子(もっと幼い少女時代からスタート)で、こちらの主人公は20歳くらいの青年。前者は完全に「本人の素質」でしたが、本作は「もともとの病質+環境」がモンスターを作った、という印象でしょうか。周りに恵まれていない感が強すぎてつらい… 

(『悪い種子が~』、非常に印象深い話&面白くて一気読みでした!)


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