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すー日記別館: 読書記録 乱読の記録です。

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『白い嘘』ロマン・ガリー


『白い嘘』ロマン・ガリー
A European Education / Romain Gary
Éducation européenne



夜明けの約束』のロマン・ガリの、最初に認められた長編。

二次大戦下、ポーランドのレジスタンス(対ドイツ)に加わった少年と、周囲の人々を描いた物語で、どことなく童話風なタッチなのが意外でした!

タイトルについては、

本書の原題「ヨーロッパ式教育」には、作中で語られているように、ながい伝統と多大な成果を誇る“ヨーロッパ式教育”の目標も、いざ戦争となると、勝つためには友人といえどもとっさに殺する勇気をもたせることに集約される、という皮肉がこめられているが、邦訳の題名としては堅すぎると思われるので、主人公ヤネクのせりふから「白い嘘(うそ)」をとって書名とした。


…とのこと。
(太字部分、訳者あとがきより抜粋)。





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ギャリー

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『夜明けの約束』ロマン・ガリ


夜明けの約束』ロマン・ガリ

狂おしいまでの母の愛を、全身で受けとめる私の愛。純粋なふたつの愛の遍歴――。謎の多い作者の半生が赤裸々に語られる最高傑作。(帯のコピー)

フランスでは人気の小説家、ロマン・ガリの自伝的小説。

ガリは、受賞は1人一度という前提のあるゴンクール賞を2度受賞した「フランス文学史の例外」作家であり、外交官。二度 結婚していて、二度目の妻は女優のジーン・セバーグ。「ジーン・セバーグとは何の関係もない」から始まる遺書を残して拳銃自殺しているそうです。

本作は、その代表作であり、戦後フランスを象徴する自伝小説の白眉、とのこと。

(ゴンクール賞を2度 受賞したのは、最初の受賞の約10年後、エミール・アジャールという別名で書いた小説が受賞したため。エミール・アジャール=ガリであることが判明したのは彼の死後だそうです。すごいですね)。


本作の感想ですが、最初は正直、「何だかな…」と思いながら読んでいました。あまりに母親に支配されている息子の話のように思えて。(あと、話がけっこう行ったり来たりするので、ついていくのに体力がいるような…) ←疲れている時に読み始めてしまいまして^^;

でも「Ⅱ」の最後あたり、戦争に参加するくらいから、「支配」ではないことが どんどん染みだしてきて「ああ、これは大きな愛の話なんだなぁ」と思えるようになりました。

そう思って最初のほうを読み返すと、どのエピソードも、とても切なく可愛らしい。

私は、自分自身が「親の過保護」と闘ってきたヒトなので、「親の支配」というふうに読めてしまったのだと思います。(「闘ってきた」というと大げさですが、親が過保護で自分は自立したいタイプだったので、自分的には けっこう大変だったのです)。


全体的な印象としては「夢を“既定事実”として心から信じ、語っていると、実現するんだなぁ」という感じ。そして、ガリという人は ものすごく自分が好きだったんだなあ、という感じ。

ちなみに、こんなお方です → Google Images
うん、モテそう。そしてモテる自信がありそう。

ガリはポーランド系ユダヤ人の移民で、フランス国籍を取得しています。母語はポーランド語ですが、フランスの外交官として活躍し、フランス語と英語で執筆。賢く、魅力的な人だったんでしょうねー。(ちなみに日本語では「ガリ」「ギャリー」「ギャリ」と様々な表記で紹介されているようです。統一してー!!)



↓ セバーグ!


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『緑の光線』ジュール・ヴェルヌ


『緑の光線』ジュール・ヴェルヌ
中村三郎・小高美保 (翻訳)/レオン・ベネット(イラスト)


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水平線に沈む夕陽が最後に放つ、
翡翠のような光を探して、島から島へ

ヴェルヌ、異色の恋物語『緑の光線』(中村三郎訳)に、
幻の初期短編『メキシコの悲劇』(小高美保訳)を併録。


(Amazonの商品説明より)
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ヴェルヌ、子どもの頃に『15少年漂流記』は読んだような…
それ以来のヴェルヌは、“異色の恋物語”でした。

舞台はスコットランド。(フランスかと思っていたら違いました!)

かわいい姪、ヘレナ・キャンベルの願いをかなえるため、オーバン(海辺の街)へやってきたサムとシブのメルヴィル兄弟(と、その執事&家政婦)。世間知らずのサム&シブが姪の婿にと白羽の矢を立てたアリストビューラス・ウルシクロス、そしてオリヴァー・シンクレアとの出会い。

ドタバタなような、ほのぼのなような、冒険なような。
とぼけた雰囲気の中、キャラが生き生きと動き回っている印象の楽しい小説でした☆

以下の映画に、「緑の光線」現象のことが登場するようです。(by Wiki)

エリック・ロメール監督『緑の光線
原田知世 主演『天国にいちばん近い島
新垣結衣 主演『恋するマドリ

へぇ~

(ってことは、森村桂の原作小説にも登場するのかしらん?)


 

  

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『黄色い部屋の謎』ガストン・ルルー



黄色い部屋の謎
ガストン・ルルー(著)/Gaston Leroux (原著)/宮崎 嶺雄 (翻訳)

オペラ座の怪人』著者、ガストン・ルルーの傑作推理小説。
だいぶナナメ読みになってしまいましたが、記録まで。

フランス有数の頭脳、スタンガースン博士の住まうグランディエ城の離れで、惨劇は起きた。内部から完全に密閉された“黄色い部屋”からの悲鳴に、ドアをこわしてはいった一同が目にしたのは、血の海の中に倒れた令嬢の姿だけ…犯人はどこへ消えたのか?不可能犯罪に挑むは青年記者ルールタビーユ。密室ミステリの金字塔にして、世界ベストテンの上位に選ばれる名作中の名作。
(Amazonの商品説明)

本書は、心理的密室トリックと犯人の意外性により、推理小説史上の名作と称えられている。通称ぶな屋敷と呼ばれるスタンガースン博士邸の密閉された「黄色い部屋」の中で、血塗れになった令状が発見される、というショッキングな発端から、パリ警視庁の名探偵ラルサンと弱冠十八歳の青年記者ルールタビーユの推理合戦に至る息をもつかせぬサスペンスは、巻措く能わざる傑作である。
(1990年、文庫本 第60版の表紙)

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『悪しき種子』ダニエル・チエリ


悪しき種子(たね)
ダニエル・チエリ著 (Danielle Thiéry)/香川 由利子・訳

「あなたは僕のお母さんだ」突然目の前に現れた青年はこう囁いた。孤独な中年女性マドレーヌはとまどいを感じながらも、彼に強く惹かれていく。一方、街では老女連続殺人事件が発生。遺体の周りには蝋燭と十字架と花束が…。少年犯罪の現状をつぶさに見てきた著者が、人間の狂気と、イノセントで破滅的な愛を描いた異色作。(Amazonの商品説明より)

“無邪気な”目をしたその青年が、会う人すべての人生を狂わせる。
(文春文庫の帯)

作者のダニエル・チエリさんは警察官、“フランス初の女性刑事のひとりであり、初めて警視長にまで昇りつめた女性”だそうです。(訳者あとがきより)。

また、タイトル「悪しき種子(Mauvaise Graine)」には「将来が危ぶまれる子供」という意味があり、筆者チェリは“大学時代、問題を抱える子供たちを専門とする教育者を目指して勉強”、警察官となってからも“少年非行取締班に所属し”“さまざまに挫折した子供たちと出会っている”とのこと。(訳者あとがきより。“”内、引用です)。

アラブ系への差別感情、というような、現在までつながるフランス社会の闇もちらりと登場しており興味深かったです。(本作の本国での出版は1995年みたいです。日本では1999年発行)。あ、主人公は白人の“美しい青年”ですが。(だから逆に疑われなかったりする)。

タイトルから、B.M.ギルの悪い種子が芽ばえる時を思い出しましたが、そちらの主人公は女の子(もっと幼い少女時代からスタート)で、こちらの主人公は20歳くらいの青年。前者は完全に「本人の素質」でしたが、本作は「もともとの病質+環境」がモンスターを作った、という印象でしょうか。周りに恵まれていない感が強すぎてつらい… 

(『悪い種子が~』、非常に印象深い話&面白くて一気読みでした!)


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『家の中の見知らぬ者たち』ジョルジュ・シムノン



家の中の見知らぬ者たち
Les inconnus dans la maison
ジョルジュ・シムノン(Georges Simenon)/長島 良三・訳

温かな部屋と上等のブルゴーニュワイン、山のような蔵書。酔いどれ弁護士の優雅な隠遁生活を破った、驚くべき家の中の真実とは。92年3度めの映画化された作品の翻訳。激しい興奮を呼び起こしてくれる一冊。(Amazonの商品説明より)


シムノンというと、メグレ警視のような「刑事モノ」を(私は)想像してしまうのですが、これは法廷モノでした!(主人公が弁護士。そして酔っ払い^^)。

訳者あとがきによると、「本書はフランスの評論家たちからこぞって、250編(このうちメグレ物が84編)あるシムノンの作品のうち十指に入る傑作であると称賛された」とのこと。また、終生、シムノンの大ファンだったアンドレ・ジイドも絶賛しているとの記述もありました。

そうなんですね~ 

「ランス市で起こった実際の訴訟事件を元に」書かれた作品とのことです。ランスと言ったら、シャンパーニュの中心都市です。へぇぇ。

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『王妃に別れをつげて』シャンタル・トマ





王妃に別れをつげて

Les adieux a la reine
シャンタル・トマ(Chantal Thomas)/飛幡祐規・訳


アデル、ブルーは熱い色』や『美女と野獣』のレア・セドゥーちゃんが主演をつとめた映画、『マリー・アントワネットに別れをつげて』の原作です。確かフランスでは、けっこうなベストセラーになったんだったような。

バスティーユが陥落した1789年7月14日から数日間のベルサイユ宮の様子が、王妃様(マリー・アントワネット)の“読書係”の女性の目を通して描かれます。

クライマックスの、宮殿を出て行くあたりからが特に面白かったんですが、あれって史実なんですかね!?

「制服の色は、実にさまざまだ。ヴェルサイユ宮殿の従僕の青、赤は王妃の召使い、アルトワ伯の召使いは緑、ピンクはリーニュ大公の召使い…」という描写がありました。(P102)。へぇぇ、そうなんだ!

翻訳の飛幡祐規さんは、フランスに関するエッセイも出されている方ですよね。あとがきも面白かったです!


しっかし、レア・セドゥ、いろいろ出てますね~

『マリー・アントワネットに~』の翌年、2013年は、『グランド・セントラル』『グランド・ブダペスト・ホテル』『アデル、ブルーは熱い色』と3作も公開されています。(しかも後ろの2作は大きな賞に絡んでいる… 『グランド・セントラル』は日本 劇場未公開ですが、原発が舞台の意欲作デス)。


  

  

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