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すー日記別館: 読書記録 乱読の記録です。

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『幻の馬車』ラーゲルレーフ


幻の馬車
ラーゲルレーフ (著)/石丸 静雄 (翻訳)


角川文庫のリバイバル・コレクションです。

「ニルスのふしぎな旅」で有名なノーベル文学賞受賞作家が、現実世界と死の世界を微妙に交錯させながら、驚くべき想像力で描く、伝代文学の異例の傑作。(文庫、カバーの説明)

救護所で人々の世話をする救世軍の女兵士、シスター・エーディット。そこを訪れ世話になるも、恩を仇で返すような態度をとり続ける ならず者のダヴィッド・ホルム。

一方、大みそか、日付が変わる12時の鐘が打つ時に息を引き取った人間が次の1年間、御者として働かされる「死神の馬車」があるという。

「死神は身分が高いのでとびきり上等の収穫にしか手をつけず、そこらの道ばたにはえているような貧弱な雑草や野草は手下の御者が集めて回らなくてはならない」という設定が、妙にリアルというか、人間って死ぬ時も不公平なのね! という感じでした。

そして、悪人で、しかも妻帯者であるダヴィッド・ホルムを愛してしまうシスター・エディットが切ない…。誰もがその魅力にひかれ改心してしまうシスター・エディットの、人間くささというか。

面白い話でした。

「ニルスのふしぎな旅」の作者だと、あとから知ってビックリでした!
てっきり、児童文学作家かと思っていたのですが、こういうのも書いていたのですね…

訳者による解説によると、原題は「死神の御者」。
映画化された時の邦題「幻の馬車」が有名なので、そのタイトルに倣ったとのことでした。


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